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STAP報道のメディアの罪

非常に痛ましい出来事が起きてしまいました。
今日8月5日、STAP細胞論文の著者の一人である理化学研究所発生・再生科学総合研究センター(CDB)(現:理化学研究所多細胞システム形成研究センター)副センター長笹井芳樹氏が先端医療センター内で自殺するという悲劇が起きた。

STAP論文が発表された1月に、メディアは大々的に報道し、賞賛した。しかし、社会全体で、STAP論文の真偽性が問われるようになると、報道の立場を変え、攻撃的立場となった。今思い返せば、そのときの報道は、おかしかったと私は思う。その報道は、ユニットリーダーである小保方氏の記者会見時の服装や化粧にクローズアップするほどひどかった。その結果、環境評論家の武田邦彦氏も自身のブログでおっしゃているが、NHKの記者が小保方リーダーを追いかけ回し、全治2週間の怪我を負わすということも起きてしまった。改めて考えると、もうその事件によって、メディアのSTAP細胞に関する過熱した報道の警鐘がならされていたように思える。もしかしたら、そのずっと前からならされていのかもしれない。警鐘は、そのことより前に、鳴らされていたのかもしれない。そうにも関わらず、今回のような日本の大事な研究者を失うことになってしまったのは、非常に遺憾である。

私たちは、メディアの過熱報道によって、笹井副センター長が亡くなられてしまったという大変悲しいことが二度と起きないように、日々伝えられる報道をそのまま受け入れるのではなく、よく考えることが必要である。また、メディアは、「第4の権力」と言われるほど私たちに強く影響を及ぼすものになったのであるから、そのことをよく自覚し、人を自殺に追い込むような報道をしないよう徹底しなければならない。私は、できることならば、メディアはこの事を謝罪することが必要であると考える。
この度亡くなられた、笹井先生のご冥福を心よりお祈り申し上げます 。
私は、世界に誇る研究者 笹井芳樹先生を絶対に忘れません。

※記事投稿にあたり、再編集を行いました。